はい、ちーず!

こんにちは。カメラマンhayatobellです。学校写真を10年ほど撮影しております。

今回は、集合写真を撮る際に掛け声についてです。これは学校写真に限ったことではなく、クリスマス会、忘年会、お正月(新年会)、卒業式、入学式・・・などでみんなで集まって写真を撮るときにも使えると思います。

「はい、ちーず!」

定番は、これです。「はい、ちーず!
昔からあるフレーズで、ちょっと古い感じですが、若い方も含めて今でも使われている鉄板フレーズです。

では、なぜ、チーズというのでしょうか?

チコちゃんに叱られるでも紹介されていたみたいですが、チーズがなじみのある食べ物で、「チーズ!」と言ったときに広角が上がって、笑っているように見えるから、というのが一番理由だと思います。

子どもを元気よく撮影する魔法の言葉

はい、ちーず!

学校写真などで、子どもの写真を元気よく撮る時の掛け声は

「ミッキー」
「コアラの」「マーチ!」
「1+1は?」「にー」

「ミッキー」は幼稚園や保育園などで、幼児の集合写真を撮影するときに使います。「みんな、ミッキーマウス好き?」と質問して、ミッキーの物まねができると、子どもたちのテンションが上がってきます。

こあらのマーチ!

「コアラのマーチ!」は、年中さんか年長さんくらいでよく使います。「コアラのマーチ」は定番のお菓子で、子どもならみんな知っていて、人気のお菓子です。「みんなコアラのマーチ知ってる?」と聞くと大きな声で「知ってるー!」って言ってくれることが多いです。

「コアラのって言ったら、マーチ!って言ってね!言える?じゃあ、いくよ!」って感じでカメラを構えて、
「コアラの?」
「マーチ!」

「あれ、声が小さいかな?」
「すごいね!今日は特別!もう一回いっちゃおう!」
「すごいね!もう一回聞きたいなあ、いい?」

って感じで、何回か撮影できます。注意点としては、テンションが上がりすぎて、手を上げたり、ジャンプをしたりすると、後ろの子に被ったり、ぶれたりしてしまうので、「きょうつけ、ってどうやってやるの?教えて?」って感じで言えば、だいたい大丈夫です。ポイントは写真を撮るのって、楽しい!って思ってくれるようにすることです。そうすれば、次回も楽しく撮影できますので。

黒板

「1+1は?」は、もうちょっと大きな子供の時に使います。小学生の児童さんに使うことが多いです。

「みんな算数できる?1+1はいくつか知ってる?」って感じで言えば、「にー!」って答えてくれます。

ふざけて、「さん!」とか、「田んぼの田」とかいう子供がいますが、ここはスルーです。こういう子どもは基本的にかまってほしいので、こういうことをしてもかまってもらえないと分かると、次の集合写真などでちゃんとやってくれることが多いです。

先生を元気にする魔法の言葉

幼稚園保育園の先生と園児

写真撮影の掛け声で、先生の笑顔を引き出して、元気にしてくれる魔法の言葉があります。集合写真の撮影は先生にとっても大変な仕事です。小さな子どもたちを並べて、並べたと思ったら、動いてしまったり、後ろを向いてしまったりで、写真を撮るときには疲れてしまうこともあります。

そんな時の魔法の言葉はコチラです。

「みんなの先生の名前は、何ていうの?」
「○○せんせー!」
「そうなんだ。○○先生のこと好き?」
「好き!」
「そしたら、○○先生!っていうから、みんなで大好き!って言える」

って感じで、集合写真の撮影を始めます。必ずと言っていいほど、先生の笑顔が撮れますよ!注意点としては、カメラの方を見ないで、先生の方を向いて大好き!っていう子どももいるので、カメラの方を向いていってもらうようにしましょう。

下を向いている子に、顔を上げさせる魔法の言葉

アンパンマン

乳児など小さな子どもの場合、「写真撮るよ!」と言ってもなかなか顔を上げてくれないことが多いです。小さな子どもの場合は、全員がカメラの方を向いて撮影をするのは結構難しく、カメラにプーさんとつけるなど色々なカメラマンが様々な工夫をしています。

私がよく使うのは、整列の時は、優しく、必要最低限の声の大きさで並べていきます。そして写真撮影の時に、大きな声で「写真とるよー!はい!ちーず!」といった感じで何枚か撮ります。

そして、それでも顔を上げない子どもがいたら(というか通常は顔を上げてくれない子がいることが多いのですが)

「あ、アンパンマンだ!」

と言って、下を向いた子どもが上を向いてくれた瞬間にシャッターを切ります。小さな子どもにとって、アンパンマンは魔法の言葉です。注意点としては、何回もやると、子どもたちも飽きてしまうので一回で決めることと、本当にアンパンマンが空を飛んでいたかのような演出をした方がいいと思います。

家族写真

このやり方は、家族写真を撮るときにも大活躍です!お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど家族がそろった場面で、小さな子ども(お孫さん)だけどうしても、カメラの方を向いてくれないときに使ってみてください。これをやるだけで、「さすが、プロ!」って感動してくれる親御さんもいらっしゃいます。

写真館やスタジオなどではじっくり時間をかけて撮影もできるかも知れませんが、学校写真の現場では、10分くらいの休憩時間に数十組の家族写真を撮らなきゃいねい場合も多く、一発で決める必要があります。注意点としては、大人の方には、あらかじめカメラの方を向いていてもらうことです。特におじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんの方を向いてしまい、カメラの方を向いてくれないこともありますので、要注意です。ただ、何回も撮ると嫌がられてしまうので、最低限、お母さん、子ども、お父さんがカメラの方を向いている写真を撮ることもあります。

外国人の撮影の時は?

外国人と

外国人を撮影するときには、どうするか?私はインタナショナルスクールの撮影も行っておりますが、この場合は全て英語です。

写真を撮るときは?

「Are you ready?」
「back straight」
「Say cheese!」

とか、単純に
「Smile!」
と言って写真を撮ります。

中国の方を撮るときは、直前まで英語か日本語なのですが、写真を撮るときだけ
「イー、アール、サン、チェズ!」
って感じで中国語を使うようにしています。「イー、アール、サン」は「いち、にー、さん」の意味で、日本語のカウントダウンと逆ですよね。「チェズ!」は茄子の意味で、「イー、アール、サン」だけのことも多いです。

やっぱり、その国の言葉を使う方が喜ばれるので、可能な限り使うようにしています。分からなかったら


「How do you say “Say cheese” in your language?」
って言えば、教えてくれます。

写真を撮ったあとに、何となく一体感を感じられるのも写真撮影のいいところなんじゃないかと思っています。

最後に

いかがでしたか?これからの時期、集合写真を撮る機会も増えると思うので、ぜひとも使ってみてください。

写真撮影って、ただ単にシャッターを押すだけだと思われていますが、その瞬間を演出するプロデューサーや演出家のような仕事だと思っています。プライベートで撮る場合でも、ちょっと演出することによって、その写真が思い出に残るいい写真になるかも知れませんよ。