球技大会 バレーボール

こんにちは、カメラマンhayatobellです。学校写真を10年ほど撮影しております。

今回は、球技大会の撮影方法についてです。学期末や学年末になると、球技大会を実施する学校が多くなります。サッカー、フットサル、バスケットボール、バレーボール、ドッジボールなどが多いです。

サッカー、フットサルの撮影

サッカーもフットサルも、屋外で行うことが多いです。ですから、天気次第では中止になってしまうことも多いですが、撮影は比較的やり易いので、多めに撮影しておきたいところです。

注意点としては、以下があります。
・太陽の向き(順光、逆光)
・顔が見える向きで撮る
・エンドラインで撮るときは、ボールに注意する

屋外での撮影なので、太陽の向き(順光/逆光)によって、露出が全く違ってきます。どちら側からとるのか、ある程度決めておきます。

また、朝早くの撮影で、太陽がまだ低い位置の場合、日向と日陰がはっきりしていますので、露出に注意です。日向と日陰の生徒さんを混ぜなて撮らないように気を付けます。

生徒さんの顔が認識できるように撮影したいので、時間があればエンドラインで撮影して、可能なら両サイドから撮影します(実際は、他の競技もあるので、中央付近から撮影することが多いです)

サッカー部の生徒さんなどは、シュートなどものすごいスピードでボールが来ますので、エンドラインで撮影するときは、要注意です。

フットサルの場合は、標準レンズもしくは便利ズームで十分ですが、サッカーの場合は望遠レンズと標準レンズを使い分けた方がいいと思います。

サッカー(男子が多い)の場合は、生徒さんが広がることが多いので、できるだけ固まった状態(多くの生徒さんが一枚の写真に入るように)を狙います。

フットサル(女子が多い)の場合は、比較的固まって競技をすることが多いですが、できるだけ多くの生徒さんの顔が認識できるタイミングでシャッターを切ります。

バスケットボールの撮影

バスケットボールの試合は、体育館で行われることが多いです。体育館の撮影では、以下が悩みどころです。

・狭い
・暗い
・試合時間が短い

ほとんどの球技大会では、体育館を半分に分けて、ステージ側に男子、出入り口側に女子といった感じでバスケの試合を進行していきます。半分ずつなので、かなり狭く、応援の生徒さんが多い場合には、カメラマンの場所確保も大変になることがあります。

一番の悩みどころは、明るさが足りず、暗いことです。バスケの試合をするとき、窓から太陽光が入ってくると眩しい場合があるので、カーテンを閉めることが多いです。

カメラ設定をマニュアルにして、シャッタースピード1/500から1/800くらいが確保できるように、絞りやISO感度を調整します。ストロボを直あてにするので、バックが暗く落ちないように場所選びも大切です。

ピント合わせはサーボを使いますが、このような条件だとピント合わせの精度が確保しにくい場合があるので、どこまでカメラを信用できるのか、確認しておくと良いでしょう。

また、女子と男子では、スピードが全く違います。特にバスケ部の男子とかは、動きが早いので、あらかじめ動きを予想して撮影を行います。ディフェンス、オフェンス、シュートが多い、ボールを持つだけで周囲が盛り上がる生徒さんなど、できるだけまんべんなく撮影するようにします。

球技大会では数多くの試合を短時間でこなす必要があるため、ほとんどのケースでは1ピリオドで、試合時間も5分程度です。この時間でアングルを変えて、撮れ高を確保するのは結構大変です。

バレーボールの撮影

バレーボールは、屋外で撮影する場合と、体育館で撮影する場合があります。体育館の場合は、バスケットボールと同じで、結構大変です。

バレーボールの場合、一つのボールに複数の生徒さんが集まることが少ないので、学校写真の撮影(卒業アルバム用)としては悩みどころです。

加えて、ネットがあるので、反対再度の生徒さんを撮るときには、ストロボ光がネットに当たって目立ちすぎないように注意する必要があります。

スパイクを打つ生徒さんを撮る場合でも、ネットから顔が出ることはあまりないので、横から狙うことが多いです。タイミング的に撮りやすいのは、サーブですが、これだとピンが多くなってしまいます。試合前の練習風景やチーム写真などを撮っておくといいと思います。

ドッジボールの撮影

ドッジボールの撮影は、ボールを投げる瞬間をいくつか抑えたら、ボールを撮る瞬間や、逃げている雰囲気などを撮ります。どの方向にボールを投げるのか、あらかじめ予想しながら、カメラを向けておくのがコツです。

ドッジボールの場合、どの位置でもボールが飛んでくる可能性があるので、カメラマンは撮影をしながら、自分の方向に飛んでくるボールにも注意する必要があります。

選手だけじゃなく、応援している生徒さんも撮る

球技大会というと、選手ばかりを撮る人がいますが、応援する生徒さんも大切な被写体です。特に学校写真では、できるだけ多くの生徒さんを網羅する必要があるため、応援風景は必須です。

Tシャツや鉢巻をそろえていたり、うちわやメガホンなど応援グッズを用意している生徒さんもいるので、ポーズを撮ってもらうといい思い出になると思います。

応援が盛り上がっているチームの反対側に来て、選手と応援と両方の生徒さんが撮れるようにするといいと思います。

撮影上の工夫や注意点

・ルールを勉強しておく
・学年を分ける
・ピンより、複数での写真
・球技大会の雰囲気
・カメラを守る

どの競技も、学生時代に体育の授業等で経験したスポーツだと思いますが、ルールが変わっていたり、球技大会特別ルールになっている場合もあります。

予めルールを勉強しておき、今どんな状態にあって、これからどう進行しておくのか、カメラマンも予想できるようにしておくと良いです。

学校写真で最も大切なことの一つに、学年を分けることです。卒業アルバムの撮影なので、あと何年で卒業するか(学年)によって、何年の卒アルに採用されるか変わります。

予め先生に学年色(1年生が赤、2年生が青、3年生が緑といった感じで)を確認しておきます。ジャージの色やストライブで分かるのか、体育館履きや上履きで分かるのかも含めて確認し、スナップ写真の場合には学年が識別できる目印を入れておくと、あとで整理するときに分かり易くなります。

スナップ写真の場合には、「何年生?」といった感じで撮影前に学年を確認して、指で1本、2本、3本を撮影してから撮影すると整理がらくです。

卒業アルバムのスペースは限られています。その中で、球技大会に使えるページ数も決まっていますので、必然的に採用される写真の枚数も制限されます。

となると、一枚の写真にできるだけ多くの生徒さんが写っている方が使いやすいです。というわけで、試合中の選手の決定的瞬間も必要ですが、多くの生徒さんが楽しそうにしている雰囲気も撮ってあげましょう。

あとは、カメラを守ることも大切です。盗難というより、衝撃等による故障に注意です。多くの競技が同時進行していますので、想定外の場所からボールが飛んでくる場合もあります。中高生の生徒さんな体力もあるので、ぶつかってしまうとかなりの衝撃です。カメラが壊れると、ギャラが吹っ飛んでしまうばかりでなく、かなりのマイナスになってしまうので。

持ち歩く機材も最低限にして、スペア機材など残りは車に置いておくのが良いでしょう。

最後に

いかがでしたか?球技大会の撮影は、初心者の方でも比較的仕事を任されることが多く、撮影の自由度も高いものですが、やってみると結構奥が深いです。

学生時代はバレーボール部だったので、球技大会でチームを盛り上げたり、審判をするなど裏方的な仕事もしていました。子どもがミニバスケットボールをしていたので、バスケの撮影も趣味から始まっていました。

このような感じから球技大会の撮影を行っていたので、いろいろと考えて撮影をできたのかも知れません。何もない状態で、いきなり球技大会と言われても、何を撮っていいのか、カメラの設定はどうすればいいのか、など結構大変だと思います。

加えて、数多くの試合が同時進行で行われるので、どこを優先的に撮影するのか(通常は3年生優先)、各種目をまんべんなく撮影するにはどうすればいいのか、撮影プランにも頭を使います。

今回は、サッカー、フットサル、バスケットボール、バレーボール、ドッジボールについて書きましたが、これ以外にも卓球、野球、ソフトボール、ソフトテニスの場合もあります。ラグビー人気で、タッチフットもあるかもしれません。定番スポーツに加えて、トレンドも見ておくといいかも知れません。

撮影業者のカメラマンだけでなく、PTAの広報担当の父兄さんも撮影することがあると思いますので、参考にして頂ければ幸いです。