雨の日

こんにちは、カメラマンhayatobellです。学校写真を10年ほど撮影しております。

今回は、雨や雪の日の撮影です。学校写真は、基本的にストロボを使った撮影(日中シンクロ)が基本ですが、雨や雪の日は例外です。

カメラ設定

カメラ
  • 撮影モード:シャッター優先 (キャノンならTv)
  • 絞り:F6.3~
  • シャッタースピード:1/60~
  • ISO感度:~2000(カメラによる)
  • WB:オート
  • AFモード:ワンショット(キャノンならOne shot)
  • 記録画質:JPEG M
  • ストロボ:使わない

撮影モードはシャッター優先がおすすめです。手振れしない、かつ被写体ぶれしない限界のシャッタースピードが基本です。絞りはF6.3以上は欲しいですが、天候によっては難しいかも知れません。

ISO感度はカメラの性能にもよりますが、ISO2000くらいまでには収めたいところです。

WBは屋外だけなら太陽光でもOKかも知れませんが、室内や影などある場合には、オートの方が無難だと思います。

AFモードはワンショットです。

記録画質はLサイズプリントを想定しているならJPEG MもしくはSサイズです。

ストロボは使いません。

雨や雪の日は何が違う!?

雨の日
  • 雨や雪が乱反射する
  • 暗い
  • 機材の水対策が必要

雨や雪が降っていると、ストロボの光が雨や雪に当たって、乱反射します。これが顔の前だったりすると、顔の前で余計なものがものすごく光って見える状態。これだと、使いものにならないですよね。

雨の日は、晴れの日と比べて太陽が出ていない分、暗くなります。曇りの日と比べてみても、暗いです。その分、シャッタースピードを確保するのが大変になります。

写真の撮り方としては、割り切りが大切だと思います。動いている状態よりも、止まっているシーンで、場所はあらかじめ明るい場所を探しておく。こんな感じで、自分自分が手振れしなくて、被写体ぶれの心配もないシャッタースピードが確保できればいいかと思います。

雨の日は、当然ですが、濡れます。ですから自分の雨対策だけでなく、カメラの水対策もしっかりしておきましょう。こちらについては、次で述べます。

雨や雪の日に便利なグッズ

  • タオル
  • 単焦点レンズ
  • レインコート
  • レインカバー

まずは、タオルです。これは、学校写真のカメラマンにとって万能アイテムです。

ちょっとした雨はもちろん、子どもたちが水遊びをしていたり、何かで汚れてしまったときにサッと拭き取れます。

雨の日の撮影で、三脚にカメラをセットしたら上からタオルをかけておきます。あまりにもひどい雨の場合は別ですが、通常ならこれでカメラはもちろん、レンズに水滴が付くのも防げます。

単焦点レンズも常に常備しています。雨の場合は、明るさが十分に確保できない中での撮影になるので、明るいレンズがあると便利です。明るい=F値が小さいレンズは、一般的に高価で、大きく重いですが、単焦点レンズなら比較的安価で小さく軽いです。私は、キャノンの EF-S24mm F2.8 STM を常備しています。コンパクトなので、場所を撮らずに常備できます。

雨の場合、傘よりもレインコートの方がいいです。傘だと両手が使えないし、ヘタすると傘が写りこんでしまうことがあるからです。ビニール製のレインコートを常備しておいてもいいですが、今話題のワークマンのレインウェアを使うのもいいかも知れません。

ワークマンのレインコート

カバンのレインカバーも必須です。雨の日は、使う機材以外は全てカメラバッグの中にしまって、レインカバーをかけておきます。後で見たら、カメラバッグの中にも浸水して、せっかくしまっていたカメラが濡れていた・・・なんてことにならないようにしっかり対策しておきます。カメラの出し入れは最低限にするため、バッテリーもポケットなどに入れておくとよいでしょう。

応用

華厳の滝
  • 水量の多い滝での撮影
  • 体育館での集合写真
  • 水中撮影

雨の日と状況が似ているものに、上記があります。華厳の滝は修学旅行の定番コースですが、台風の後とかだとものすごい水量で、晴れていてもレインコートが必須です。こんな時は、雨の日と同じような撮影方法になります。

また、体育館での集合写真でも似たような状況になることがあります。体育館の中は、意外に埃が多く、これがストロボ光に乱反射することがあります。可能なら、クリップオンストロボ(カメラに直接取り付けるタイプ)ではなくオフカメラのストロボを使いましょう。無線ではなく有線で使えるものもあります。

水中撮影をされたことがある方なら分かると思いますが、ストロボの位置が独特ですよね。カメラから離れた位置で、違った角度から光を当てる。これは、水中の浮遊物が乱反射するのを防ぐためです。

雨を活かした写真

https://www.instagram.com/p/BwWrpHTA9Vt/?utm_source=ig_web_copy_link

そうは言っても、雨の中でカッコいい写真を撮っている方もいらっしゃいますよね!?たとえば、イルコさん。私も大好きで、youtubeなど拝見しております。

イルコさんの写真と学校写真で何が違うのか?経験、スキル、センス・・・もちろん、それもありますが、一番大きいのは、ストロボ光の当て方です。

学校写真の場合は、カメラの上に乗せるクリップオンで撮影しますが、イルコさんの場合はオフカメラで撮影しています。上記の写真では、モデルさんの後ろから当てているそうです。

学校写真でも、オフカメラで毎回ストロボの位置を変更して、調整をすることができればいいですが、場所も被写体もめまぐるしく変わるので、現実的ではないと思います。

ということで、学校写真では、雨の日はストロボを使わないで撮影することになります。

最後に

雪の中を歩くカップル(野沢温泉)

いかがでしたか?雨が降ってくると、暗くなってくるので、ストロボが欲しくなりますよね!?私も始めたばかりの頃は、雨の日にストロボを使ってしまい、失敗したことがあります。ちょっとした雨でも、写真に写りこんでしまいます。そんな写真に限って、子どもたちがいい笑顔をしていたり、顔の前に雨が写りこんでしまったりしたことがありました。

ということで、雨の日の撮影には上記に気を付けて行いましょう。ただ、雨の日は子どもたちのテンションも下がるので、無理に撮ろうとすると逆効果になることもあります。

宿泊の撮影なら、別の箇所での撮影を増やすようにするか、屋根のある場所で撮影できそうなところを探すのがいいかも知れません。カメラマンはやる気満々でも、被写体となる子供たちが乗り気じゃないと、いい写真は撮れなくなってしまいますからね。