家族写真

こんにちは、カメラマンhayatobellです。学校写真を10年ほど撮影しております。

今回は、家族写真の撮り方についてです。保育園や幼稚園の行事(入学式、卒業式、発表会、夏祭り、運動会、などなど)では家族写真を撮ることが多いです。何十組というご家族を決められた時間(数十秒/組)で撮らなきゃいけない場合が多いです。

私が気を付けている点を書きますが、並べ方など多くの方にも参考になると思いますので、ぜひとも見て頂けると役に立つと思います。

カメラ設定

カメラ機材
  • 撮影モード:シャッター優先 or 絞り優先(キャノンならTvかAv)
  • 絞り:F8~F11くらい
  • シャッタースピード:1/200~1/500くらい
  • ISO感度:~400くらいまで
  • WB:オート or 太陽光
  • AFモード:ワンショット(キャノンならOne shot)
  • 記録画質:JPEG M
  • ストロボ:オート(キャノンならE-TTLを基本に光量を調整)

場所の選定

家族写真
  • 背景が明るいところ
  • 可能なら、緑(自然)があるところ
  • 太陽光
  • 看板の位置や角度
  • 並ぶ人など、導線

まずは、場所を決めます。入学式、卒業式、運動会、発表会などは看板があって、あらかじめ場所が決まっていることが多いです。そんな場合であっても、写真を撮りやすい位置を提案すれば、多くのケースで変更可能です。少なくとも、イベント終了後の家族写真撮影タイムでは看板を移動しても大丈夫なことが多いです。これについては、念のため、先生に確認をとりましょう。

背景は明るい方がいいです。楽しいイベントで、仲良し家族の楽しい思い出なので。そして、コンクリートといった人工物よりも、木々のような自然(緑)がある方がいいです。

太陽光の当たり方も重要です。撮影時間帯には、どの角度で太陽光が入ってくるのか?日向日陰の状況はどうなるのか?確認しておきます。太陽光の光はとても強く、ストロボなど人口光で太刀打ちできるレベルではありません。ここはめちゃくちゃ重要です。

木々の下などで、木漏れ日など、まだらな光が入ってくる場合には、ストロボ光を強めにして対応することもありますが、可能な限り、このような場所は避けた方が無難です。

看板の位置や角度も確認します。看板は倒れてこないように固定する場合もあるので、開始前に確認しておきましょう。看板は何年も使い回しすることも多く、ビニール等でカバーがかけてあることも多いです。ストロボ光でビニールが反射しやすくなるので注意です。

最後に導線を確認します。帰る方や、近所の通行の邪魔にならないように、導線と並んでもらう方の場所を確認します。何十組のご家族が並ぶと、結構な列の長さになります。

並べ方

家族写真
  • 基本は、横一列
  • 隙間をあけない
  • 少し内向き
  • 子どもが前

基本的な並び方は、横一列です。親子2人のケースから兄弟、パパママ、おじいちゃんおばあちゃんまで並んでも5,6人くらいまでで収まることが多いです。

パパママに子どもが2人くらいまでの時は、パパママの前に子どもさんに来てもらって、縦位置で撮ることが多いです。

隙間を開けすぎないことも重要です。通常の状態では、普通の間隔でも写真を撮ってみると、不自然に隙間が空いていて、仲が悪いように見えてしまうことがあります。意味のない隙間は開けないように詰めてもらいましょう。

少し内向きにしてもらうのもおすすめです。お互い背中をつけて外向きにするポーズもありますが、基本的に同じ向きか、内向きになってもらう方が仲の良い感じが伝わってきます。今回のように時間やカット数が限られている場合には、定番を確実に撮影します。

学校写真における家族写真では、子どもが主役なので、とにかく子どもの顔が見えるように注意します。子どもさんには前に来てもらう方がいいと思います。

立つ?座る?

家族写真

「おまたせしました。次の方どうぞ!」というと、並んでくださいます。このとき、大きく分けて、3つのパターンがあります。①全員が座るパターン、②全員が立つパターン、③立つ座るの混合です。

立って撮るのがいいのか?座って撮るのがいいのか?好みにもよりますが、どちらがいいのでしょうか?販売用の学校写真で考えると、①全員が座るパターンが一番のおすすめです。なぜなら、ご家族全員の顔が大きく見えるので、後で写真を探す時に探しやすいからです。

ただ、スーツやドレスを着ていたり、ママが妊娠している場合、天気が悪いなど座りにくい場合もあります。こんな時には、パパに抱っこをしてもらって、家族全員の顔が近くなるように撮影すると良いでしょう。

なお、カメラ位置は、立つ座るに合わせて、カメラマンも立ったり座ったりするのがいいかと思います。

服装チェック

入学式
  • ママの服装
  • パパの服装
  • 子どもの服装
  • マスク、帽子

一番はママの服装です。子どもと遊んでいたり、抱っこをしていると、どうしても服装が乱れてきますので、撮影前に軽くチェックをして、必要に応じて直してもらいましょう。

座ってもらった時には、足の向きを真正面ではなく、少し内側にしてもらうといいと思います。

パパの服装はスーツの時にネクタイや襟などを確認します。男性は女性と比べて服装にあまり気を使わない場合があるので、こちらでも軽くチェックをします。

子どもの服装もチェックです。下着やおむつなどは見えない方がいいです。お腹も出ていないが確認します。式典などではお洒落をしている場合もあるので、親御さんに確認してもらいましょう。

最後にマスクや帽子のチェックです。マスクをしていると、誰だか分からなくなってしまうことがあります。ぼうしを被っていると、日陰になって顔が暗く写る場合があります。ただ、ファッションとして被っている場合もあるので、「帽子どうしますか?」といった感じで聞いてみるのがいいでしょう。

シャッターを切る瞬間

家族写真

並べて、服装をチェックしたら、シャッターを切ります。カメラマンとしては、このときまでに、露出等が適正になっているか確認します。前の方の画像を確認して、暗かったらプラス補正、明るかったらマイナス補正をします。たいていは、前の方と同様ですが、曇りの日などは、太陽の当たり方が刻一刻と変わるので、要注意です。

準備ができたら、写真を撮ります。子どもさんがこちらを向かない場合には、以下を参考に「はい、チーズ!」を工夫してみてください。掛け声で、子どもさんがこちらを向いているのに、大人は子どもに注意がいっている、ということが内容に大人の方には、あらかじめカメラの方を向いていてもらうつ良いでしょう。

写真撮影時の掛け声については、こちらに詳しく書いています。

最後に

いかがでしたか?写真館で撮るようなカチッとした家族写真ではありませんが、多くの方に参考になる部分があると思います。

いい写真になるかどうかは、並べ方などシャッターを切る前にほとんど決まっていると思います。今回の記事を参考に場所や並べ方を工夫して頂けると、いい家族写真が撮れると思います。

手前味噌ですが、イベントでの業者の家族写真撮影は積極的に活用されるといいかと思います。理由としては、①安く撮影してもらえる、②イベントなどのついでに撮影できる、③普段は一緒に写ってくれない大きい子どもも一緒に撮れることです。

普通にカメラマンに依頼したら何万円もかかる家族写真が、イベントのついでに数百円で購入できます。気に入らなかったら買わなくてもOK(返金補償!?)

そして、一番大きいのは、小学校高学年や中学生など大きなお兄ちゃんです。普段は一緒に写真に写ってくれなくても、こういう機会なら一緒い撮れる可能性大です。