こんにちは、カメラマンhayatobellです。学校写真を10年ほど撮影しております。
今回は、百人一首大会の撮影についてです。書初め大会と同様に年明けには多くの学校で百人一首大会が開催されます。最近の流行りなのか、時期に関係なく百人一首が盛んな学校もあります。なかには、修学旅行のレクレーションタイムに学年で百人一首大会をやって、大盛り上がりした学校もありました。
カメラ設定
今回は、体育館やホールなど、大きめの会場を想定しています。
- 撮影モード:マニュアル(キャノンならM)
- シャッタースピード:1/60~1/250くらい
- 絞り:一人ならF6.3、複数ならF8以上
- ISO感度:800~1600以上
- AFモード:ワンショット(キャノンならOne shot AF)
- ストロボ:使用
基本的なカメラ設定や撮影方法は、書初め大会と似ています。
https://note.com/hayatobell/n/nff651156c368
会場の明るさにもよりますが、撮影のポイントとしては、①顔が認識できること、②ブレがないこと、③背景が暗くなりすぎないこととなります。あとは卒業アルバムを想定しているので、一人よりもできるだけ多くの複数人数で写っている方が使いやすいです。
撮影モードはマニュアル、もしくはシャッター速度優先(キャノンならTvモード)となります。百人一首は動きが早いので、1/250よりもシャッタースピードを上げて、かるたをとる瞬間をとらえる場合もあります。その場合は、背景が暗く落ちないように、明るい場所や角度を選びましょう。
上級者ほど動きが早いので、生徒さんのレベルに合わせて、シャッタースピードを調整します。
撮影中の注意事項
撮影中の注意事項は、書初め大会と似ていますが、①ブレがないこと、②百人一首の雰囲気が伝えられること、③顔が認識できることです。
①ブレがないことに関しては、かるたをとる瞬間をとらえる時に要注意です。絞り優先(キャノンだとAv)になっていると、ぶれる可能性が大きくなってしまうので、撮影モードとその時のシャッタースピードに注意です。
②百人一首の雰囲気を伝えるのは意外と難しいです。全体を撮影するケースや、ここのグループを撮影するケース、動きのある瞬間を撮影するケースなどがあります。
私自身が百人一首に関する知識や経験が少ないせいかも知れませんが、動画ではなく、スチール写真という瞬間を切り取った写真だけでどうやって伝えるのが良いか、毎回悩んでいます。
③顔が認識できることについては、基本的に下をむいて、しかも集中しているため、顔が認識できるように撮影するのは難しいです。かるたを読んでいる緊張状態を下からあおって撮影する場合には、ストロボがまぶしくならないように配慮する必要があるでしょう。
表情を狙いたければ、とった瞬間の嬉しそうな顔や、とれなくて悔しそうな顔を狙うのが良いでしょう。生徒さんをじっくり観察していると、何枚もとる子や、ライバル関係の子、表情や感情表現が豊かな子などが分かってくるので、そういった子供たちを狙うのがいいでしょう。
自分自身も百人一首を勉強しておく
「はるすぎて なつきにけらし しろたえの ころもほすてふ あまのかぐやま」
ぱっとでてくるのは、これくらい。ひょっとしたらもう2、3はでてくるかも知れませんが、上の句を読んで、下の句が分かるのはこのくらいです。
でも、もっとわかれば、あらかじめかるたの位置でカメラを構えておくと、撮る瞬間を撮影できます。百人一首に限った話ではありませんが、その分野を勉強しておくと、撮影の幅が広がってきます。
あと、子供たちから普通に質問されることもあります。先生じゃないんだから、分からないよ・・・と思うのですが、子供たちからしたら、カメラマンも先生と同じような存在なのかも知れません。
グループごとに撮影
百人一首大会の前後など、ちょっとした時間でグループごとに撮影する場合もあります。
上記のように大会の最中は声掛けが難しいので、百人一首化大会の前後を狙って、声掛けして、カメラをむいてもらって撮影するのがおすすめです。ただし、人チーム4人から多くても7、8人くらいで、全体で何十チームもある場合が多いので、全チームを撮影しようとすると、かなり忙しいです。
販売用なら、全チームを撮影すべきですが、アルバム用なら雰囲気の良さそうなチームや上級者が集まるチームを中心に撮影するのが妥当でしょう。
最後に
百人一首というと、国語の時間に無理やり覚えさせられた記憶しかなかったのですが、子どもたちを見ていると結構楽しそうです。レベルごとにチームを編成している場合も多いので、上級者も初心者も積極的に参加していることが多いです。
これからの時代の子供たちは、外国の生徒(交換留学生など)と交流する機会も多いと思います。外国の文化を学ぶのも重要なことですが、日本の文化を百人一首などで共有できると楽しい思い出になるかも知れませんね。